2020/05/24

中国汚染食品-毒入り粉ミルク事件再発か!


( 2020.05.24 )

● 中国・湖南省で中国製粉ミルク事件再び!


 中国湖南省で最近、あるブランドの粉ミルクを飲んだ複数の幼児に、頭蓋骨が変形して大きくなる「巨頭症」が現れた。

 中国メディアの「湖南経済TV」は、湖南省郴(チン)州市永興県の複数の親が先日、子供の体に発疹が出て、体重が著しく低下しているほか、頭蓋骨が変形してぬいぐるみの人形の様に大きくなっている事に気付いたと報じた。

 病院は、「くる病」と診断し、これらの幼児は全員「倍氨敏(ベイアンビン)」の「特殊医学用途配合粉ミルク」を飲んでいたことが判明した。
 この粉ミルクは実際には一種の個体飲料で、特殊医学用途配合粉ミルクとしての条件は備えていなかった。

 幼児らは、健康診断で牛乳アレルギーと診断されたため、医師がアミノ酸粉ミルクを勧めたと報じている。

 乳児の親はその後、粉ミルクを買うために病院脇のベビー用品店に行くが、最終的に倍氨敏ブランドの粉ミルクを購入した。ある親は、製品の「個体飲料」という表示に疑問を抱いたが、店員は「倍氨敏」は店で一番売れている最高の粉ミルクで、アレルギー疾患を持つ赤ちゃんは、皆これを飲んでいると勧めた。

 この事件は、世論の怒りを呼んでいる。郴(チン)州市で同類の事件が起きたのはこれが初めてではなく、前回の「偽ミルク」による「巨大な頭の子ども」が出現してからまだ1年もたっていない。

 2020年3月30日に、十数人の保護者が連名で地元政府の公式サイトで政府に対する要望書を投稿し、巨頭幼児の偽粉ミルク事件の適切な処理を求めた。
 2019年の時点でチン州では最初の大きな頭の赤ちゃん事件が発生していたと述べている。

 今回の事件のすべての原因は、郴(チン)州児童医院の医者が、この粉ミルクを推奨したために起きたとして、郴州児童医院の医師が長期にわたり、病院内の薬局と病院の真向かいにある母子用品ショップとが結託し、「固体飲料」を「特殊医学用途配合粉」として同病院に診察を受けに来た牛乳アレルギーの小児に推奨・販売したことが原因としている。

 保護者らは、専門家による幼児の検査実施と、検査項目、指標、目的などを保護者に伝え、専門家がプロセスを踏んで実施し、署名確認をした検査結果を提示するよう求めた。

 郴州市の市場監督管理局では、すでに対象患者の健康状態の検査を指示し、衛生総合監督局は関連病院と事件に関わった医師に対し調査を進め、虚偽の宣伝を行った違法行為者に対して厳しく法に基づき行政処罰を行うとしている。

 中国では04年の偽物の粉ミルク問題を皮切りに、08年のメラミン粉ミルク事件、11年にも偽粉ミルク事件が起きている。



( 2011.02.17 )

● メラミン粉ミルクの次は「革牛乳」が問題に !


 2011年2月12日、中国農業部は通達を出し、牛乳の品質検査を実施するサンプルの30%に「皮革たんぱく粉」の有無を調べる検査を実施するよう求めた。16日付で米華字ニュースサイト・多維新聞が伝えた。

 2008年に多数の乳幼児に健康被害を与えた粉ミルク事件で「メラミン」に対する取り締まりが強化された中国で、今度は牛乳に混ぜられた「皮革たんぱく粉」が人々の健康を脅かしている。その存在が初めて指摘されたのは2005年のこと。当時の呉儀(ウー・イー)副首相の指示のもと、一旦は消えたはずだったが、2009年3月に浙江省のメーカーが生産した乳製品から再び検出され、社会を震撼させた。

 「皮革たんぱく粉」は古い皮革製品や動物の体毛を溶かして粉状にしたもので、メラミン同様、乳製品のたんぱく質含有量を多く見せることができる。毒性の強い「六価クロム」の1種の重クロム酸カリウムや重クロム酸ナトリウムが含まれ、人体に吸収されると体内で分解されずに蓄積し、関節肥大などの中毒症状を起こす可能性があり、死に至ることもあるという。

 中国農業部はまた、サンプルのすべてにメラミン検査を実施するほか、発がん性の強いかび毒であるアフラトキシンM1や鉛の含有量を調べる検査も実施するよう求めている。



( 2010.10.13 )

● 中国偽物事情・日本製粉ミルクの空き缶を高値買い取り!


 2010年10月12日、南方日報は記事「日本製粉ミルクの空き缶を10元もの高値で買い取り=ニセ製品作りのためか」を掲載した。

 母親のためのネット掲示板に、「有名ブランド粉ミルクの空き缶を買い取ります」との広告メッセージが頻繁に書き込まれるようになった。その多くは「日本製品以外は不要」と強調。1個10元(約120円)もの高値を提示している。

 空き缶の買い取りはニセモノ作りのためとみられている。輸入粉ミルクは複雑な密封方法を採用しており、ゼロからニセモノを作るとコストがかさむ。そのため空き缶を利用するケースが考えられるという。

 2008年のメラミン汚染粉ミルク事件で、中国製粉ミルクの信頼性は地に落ちた。子どもの健康のためにと高い外国製粉ミルクを購入する親も多いが、そこに目を付けたのがニセモノ業者。ある消費者はネットで買う場合には安過ぎる商品に注意するべきだと指摘。信頼できる売り手から買う必要があると話している。



( 2009.04.27 )

● 中国製粉ミルク、メラミンの次は発がん性皮革?


 2009年4月26日、「都市快報」が、浙江省渓蘭市にある「金華市晨園乳業有限公司」生産の乳製品から、発がん性があるといわれる皮革加水分解物が検出されたと報じた。同社がたんぱく質含有率を高めるためにこれを混入した可能性が高く、「三鹿メラミン粉ミルク事件」の直後の悪質な事件だけに、当局も厳しい姿勢で捜査に臨んでいるという。

 同紙によると、今年2月、粉ミルクのたんぱく質含率を高める目的で、同社が違法に「皮革たんぱく粉」を添加しているとの匿名の告発が当局にあったことから、事件が明るみに出た。3月18日、同社が生産する乳飲料と原料加工品のうち8回の出荷分に対して品質検査が行われた結果、乳飲料と原料加工品から皮革加水分解物が検出されたという。

 また同紙は、皮革加工工場から出る皮革廃棄物を原料とした皮革加水分解物が使われていた可能性を指摘した。皮革廃棄物に含まれる二クロム酸カリウムと二クロム酸ナトリウムが体内に吸収されると、体内で分解されずに蓄積し、関節肥大などの中毒症状を起こす可能性があり、死亡する場合もあるという。同物質はメラミンより検出が難しいという専門家の指摘も紹介している。

 同社の1日あたりの生産量は70トン、年間売上高は1820万元(約2億5900億円)で、同市では比較的大規模な食品生産企業だ。



( 2009.01.03 )

● 中国製汚染粉ミルク被害者の救済訴えた家族、警察に拘束される!


 2009年1月2日、英・BBC放送中国語サイトはメラミン汚染粉ミルクの後遺症研究の必要性を訴えた被害者家族が警察に拘束されたことを報じた。

 1月2日、メラミン汚染粉ミルクの被害者家族は北京市街頭で後遺症研究の必要性を訴える記者会見を開いた。もともとはホテルでの記者会見を予定していたが使用が禁じられたという。また前日には参加者5人が警察に拘束された。その理由については明かされていない。AFP通信によると、記者会見現場付近にはパトカー3台が集まっており、私服警官が会見の模様を撮影していたという。

 先日、メラミン汚染粉ミルクを販売していた乳製品企業22社は携帯メールを通じて謝罪文を発表した。また賠償金の支払いについても協議が進んでいる。一方で、一部メディアが「メラミン被害者の無料治療打ち切り」を報じたように、被害者家族の間には今後のケアが打ち切られるとの不安も広がっている。衛生部の毛群安(マオ・チュンアン)報道官は報道内容を否定、現在各地の病院でとられている緊急医療体制は解除されるものの、メラミン汚染粉ミルクに基づく問題が確認された場合には今後も無料治療を行うと約束した。



( 2008.12.02 )

● 中国製粉ミルク事件は最悪の人災、被害乳児は29万人に!


 2008年12月1日、中国衛生部はメラミン汚染粉ミルクの被害乳児数を発表した。29万人が泌尿器系統に結石が発生したほか、11人が死亡していると新華社が伝えた。

 被害乳児数は9月10日から11月27日までの報告を合算した。発表によると、29万人が治療を受け、入院患者数は述べ5万1900人に上った。今なお861人が入院している。重症患者数は154人。11人が死亡したほか、6人の死亡が汚染粉ミルクの疑いがあるという。

 なお山西省、江蘇省、広東省、新疆ウイグル自治区、甘粛省で死亡した乳児5人は汚染粉ミルク問題とは無関係だと判明している。

 中国・衛生部によると、事件発生から2か月が経過、患者の多くは治療が終了し患者数は減少傾向を示しているという。メラミン汚染粉ミルク問題は五輪前には発覚していたとも伝えられ、対応の遅れが被害者数の拡大につながったと指摘されている。29万人という空前の規模の被害となっただけに、責任の追及と防止策の徹底など今後の対応が注目される。



( 2008.09.14 )

● 中国製粉ミルクで有害物質メラミン使用発覚!


  中国遼寧省の省都瀋陽のスーパーマーケットで、河北省石家荘のメーカー「三鹿集団」製の粉ミルク、このミルクは有害物質メラミンで汚染されており、飲んだ乳児が腎臓結石になるなどの健康被害を引き起こした。

 健康被害は約29万6000人に広がり、6人が死亡したとされる。 牛乳を水で薄めたことをごまかすため、にメラミンを混入してたんぱく質含有量を高めたものを原料に使っていたためで、原料を製造していた業者が逮捕され、そのうち2人が死刑になった。



( 2004.05.26 )

● 中国製・偽粉ミルク事件!


 2004年4月、安徽省阜陽市で少なくとも13人、また同省内では50~60人以上の幼児が偽粉ミルクを飲み栄養失調で死亡した(中国語で「阜陽劣質奶粉事件」と呼ばれる)。

 ほかに同省内の100~200人の幼児も栄養失調に陥ったが辛うじて命を取り留めた。阜陽市の偽粉ミルクの製造、販売の責任を負っていた47人の公務員が逮捕され、調査員により阜陽市の食料品店で45種類もの他の偽商品が見つかった。この事件では141以上の工場が偽粉ミルクの製造に関わり、中国政府は4月中旬までに偽粉ミルクが入った2540のバッグを押収した。国家食品薬品監督管理局は2004年5月に調査を開始した。

 医師によると、ある幼児は巨頭症を患っていた。幼児は粉ミルクを飲んで3日以内に頭部が膨張し、栄養失調のためやせてしまった。国が定めた基準ではタンパク質を10%含まなければならなかったが、偽粉ミルクはわずか1~6%しか含んでいなかった。政府は遺族に対する賠償と被害者家族の医療費を援助することを約束した。