2017/06/11

韓国で鳥インフル、生きた鶏の流通を全面禁止!


( 2017.06.05 )

● 韓国:鳥インフル、5日から生きた鶏の流通を全面禁止!


 韓国・農林畜産食品部は4日、「今月2日に済州道で「鳥インフルエンザに感染の疑いあり」として届けられた鶏を詳しく調べたところ、今年の冬に全国で流行したH5N8型の鳥インフルエンザに感染していたことが分かった」と発表、韓国政府は感染拡大を防ぐため、5日午前0時から全国(韓国国内)の全ての市場などで生きた鶏の流通を全面的に禁止した。

 韓国では、新たに「済州市」、「全羅北道・群山市」、「慶尚南道・梁山市」、「京畿道・坡州市」、「釜山市機張郡」の5カ所でも鳥インフルエンザの感染が確認され、今回のウイルスが強い感染力を持つ高病原性のものかについては現在確認中としている。


 韓国・農林畜産食品部は今回の感染経路について、「全羅北道・群山」のある烏骨鶏(うこっけい)飼育農場が最初の感染源になったと推測している。
 この農場は先月末に烏骨鶏およそ4000羽を今回感染が確認された済州道など4カ所に出荷していた。
 このうち「済州市涯月邑」の2カ所の烏骨鶏農場に、500羽ずつ出荷され、そのうちの1カ所からさらに別の農場へ売却されたうちの5羽が飼育中に死んだことから、この農場が済州市庁に届けた。
 また、この鶏を転売していた「済州市涯月邑」の烏骨鶏農場でも300羽が死んでいたが、管轄自治体への届けを怠っていたとみられる。
 さらに最初の感染源とみられる「全羅北道・群山」の烏骨鶏飼育農場でも、鶏が突然死んだため獣医に見せたが、鳥インフルエンザではなく別の病気と言われたため届けはしなかったという。


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 韓国では昨年の秋以降、H5N8型・鳥インフルエンザの感染拡大により200万~300万羽もの鶏が殺処分されていて、4月4日以降はウイルスによる感染が確認されなかったため、5月31日付で鳥インフルエンザ警報の段階を4段階のうち2番目に高い「警戒」から最も低い「関心」へと2段階引き下げたばかりであったが、今回の感染確認により一気に非常体制に入った。

 韓国政府は、今月3日付で警報段階を再び「警戒」に引き上げるとともに、今回済州市などで発生した鳥インフルエンザが、強い感染力を持つ高病原性ウイルスであることが今後確認されれば、最も高い「深刻」へと直ちに警戒を引き上げることにしている。