2015/06/10

韓国のMERS、続報!


( 2015.11.26 )

● 韓国国内のMERS・最後の感染者死亡! 


韓国メディアによると、10月11日に韓国・ソウル大学病院に再入院し隔離治療を受けていたMERS(中東呼吸器症候群)患者の男性(35)が25日、亡くなった。

リンパ腫で闘病中だった男性は、6月7日にMERS感染が確認されてから、116日間にわたって治療を受けていた。 10月3日に退院したが、同11日に発熱や嘔吐の症状を訴え、再検査で陽性と確認されたため再入院していた。

この男性の死亡により、韓国国内のMERS感染者はゼロとなり、5月20日に韓国国内で最初の感染者が確認されて以来190日、186人がMERSに感染し、そのうち38人が死亡した。




( 2015.06.18 )

● 韓国のMERS・コロナウイルス感染続報 


 韓国保健福祉部は18日、MERS感染者が新たに3人死亡し、死者は計23人になったと発表した。感染者は3人増え、計165人になった。新たな感染者のうち2人は医療関係者の女性だった。

 死者23人のうち、男性は16人(70%)、女性は7人(30%)。年齢別では、60代が8人と最も多く、70代が7人、50代が4人、80代が3人、40代が1人。全体の91%に当たる21人が慢性疾患患者や高齢者だった。

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 菅義偉官房長官は18日午後の会見で、韓国で感染拡大している中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスについて、韓国で監視対象になった人が日本に入国した事案が3件5人あったことを明らかにした。
 5人の内訳は日本国籍2人、韓国国籍3人と説明。また、韓国からの通報以外に政府が把握した日本国籍1人を合わせ、これまで計6人が国内に入国しており、いずれも保健所による健康監視の対象とした。

 現在のところ、いずれの事例も発症には至っていなく、4名はすでに健康監視の対象期間が過ぎていて、他の日本国籍の2人を監視下に置いているとした。

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 タイ保健当局は18日、中東のオマーンから入国したオマーン人男性(75)が中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。タイでMERS感染が確認されたのは初めて。
 保健当局によると、男性はバンコクの病院で心臓病の治療を受けるため、15日に3人の親族と共にタイに入国。せきなどの症状があり、隔離して検査したところ感染が確認された。容体は安定しているという。
 保健当局はこれまでに男性と接触した59人を特定し、健康状態を観察しているという。 

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 しかし、実は韓国からの流入以上に危惧(きぐ)されるのが、韓国からMERS患者を“輸出”された中国での感染拡大なのだという。

 広東省衛生・計画出産委員会の6月4日付の通達によると、広東省の病院に入院している韓国人のMERS患者と密接接触したことがわかっている78人がようやく全員発見され、隔離された。今のところ2次感染者が発見されたとの発表もない。

 MERSの流行源は中東地域ですが、中国はもともと中東との交易が盛んで、最近は経済成長とともに人の往来がますます盛んになっています。MERSは発症まで2週間ほどの潜伏期間があり、この段階の感染者を空港などで発見することはほぼ不可能。いつ感染者が入国してもおかしくない状況です。

 中国政府は、鳥インフルエンザやサーズの時のように、自国あるいは共産党の不都合なことは報道させない、知らせない体質が対応を遅らせ、感染を拡大させるだろう。

 そして、いったん2次感染が始まった場合、中国では感染者を残らず早期発見することは不可能に近い。さらにこの中国経由のウイルスが日本に流入する際、水際で防ぐことは、ほぼ不可能と言えるだろう。



( 2015.06.10 )

● 韓国のMERS・コロナウイルス感染拡大止まらず! 


韓国保健福祉省は10日、中東呼吸器症候群(MERS)で新たに2人が死亡したと発表、今回のMERS感染で死亡した人は合計9人となった。
 同省はまた、新たに感染が確認され人は13人で、感染者の合計数は108人になったことを明らかにした。 さらに、MERS患者に接触し隔離措置を受けている人は約3500人に達している。死者と感染者の数が増えるにつれ人々の間には不安が広がっており、ソウル(Seoul)や周辺の京畿道(Gyeonggi province)を中心に約2500校の教育機関が休校措置をとっている。

 専門家たちは、MERS診断の遅れと地元の風習(行動慣行)が、韓国での感染拡大を複雑化させたと指摘する。地元の医師たちによると、韓国の患者は診断が確定するまで、さまざまな病院を頻繁に訪れる傾向にあり、これがウイルス拡大につながった可能性があるという。

 マーズはヒトコブラクダが感染源と疑われ、2012年にサウジアラビアで確認された。厚生労働省によると感染経路は正確にはわかっておらず、濃厚な接触や咳の飛沫で感染するとされ、空気感染は確認されていない。

 発熱や咳などの症状が出て、高齢者や疾病のある人が感染すると重症化し死に至るとされ、WHOによると、9日までで、世界25カ国で患者は1218人、うち449人の関連死亡が確認された。

 韓国で最初のマーズ感染者が確定されたのは5月20日。発症者は68歳の男性で、中東のサウジアラビア、アラブ、バーレーンなどで農作業をして帰国。
 その1週間後に発熱と咳の症状が現れ、地元の病院をはじめ計四つの病院を経由したため、2次感染が発生。その2次感染者が治療を受けた、韓国で最先端医療技術を誇るといわれるサムスンソウル病院から数十人の3次感染者が発生した。


 朴政権に対しては、MERS感染への初動対応が遅かったとする批判が集中。支持率も急降下している。


( 2015.06.03 )

● MERS・コロナウイルス感染拡大で、外務省が注意喚起! 


韓国でMERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルス感染が拡大していることを受け、日本・外務省は6月2日、韓国や中国への渡航を予定している人や、現地に滞在している日本人に向け、感染予防に務めるよう呼びかける注意文を発表した。


外務省・海外安全ホームページ渡航情報(スポット情報)より)

[韓国及び中国:MERSコロナウイルスによる感染症の発生]

 韓国及び中国への渡航・滞在を予定している方や、現地に滞在している方は、在韓国日本国大使館、在釜山日本国総領事館、在済州日本国総領事館、在中国日本国大使館、在広州日本国総領事館及び在香港日本国総領事館のホームページを含め、最新の情報を入手するとともに、以下2.を参考に感染予防に努めてください。

2.MERSコロナウイルス感染について

(1)一般的にコロナウイルスは飛沫感染や接触感染で伝播し、風邪などの症状を引き起こします。通常その毒性はそれほど強くありませんが、MERSのようにウイルスが変異した場合は強い毒性を持つ可能性もあり、注意が必要です。
 現在、WHOや関係各国は、MERSコロナウイルスの感染経路や臨床経過等について、調査を進めています。

(2)コロナウイルスに対する一般的な具体的予防策は以下のとおりです。

 ● 休息、栄養を十分に取り、体に抵抗力をつける。
 ● 手指等の衛生保持に心掛ける。
 ● できるだけ人混みを避けるか、マスクの着用を励行する。
 ● 咳やくしゃみの症状がある患者とは、可能な限り濃厚接触を避ける。 ● 温度の変化と乾燥しすぎに注意する。
 ● 高熱、咳、呼吸困難等の症状が見られた時は、適切なタイミングで専門医の診断を受ける。

(3)MERSコロナウイルスの特徴及び上記に追加する具体的予防策は以下のとおりです。

 ● 感染者の約15%が医療従事者であり、救急外来での院内感染が問題となっているため自宅療養が可能な場合は救急外来の受診を控える。
 ● 50歳以上の感染者は重症化するリスクが高く、注意が必要です。
 ● 慢性疾患(糖尿病、高血圧、喘息、腎障害、心疾患、呼吸器疾患等)を持っている場合は重症化するリスクが高く、注意が必要です。
 ● 感染源である可能性が高いラクダとの接触を避ける。
  ラクダは威嚇行動でつばを吐くことがありますので、不用意な接近は避けてください。また、未殺菌のラクダ乳の摂取は厳につつしんでください。


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● 韓国、MERS・コロナウイルス感染拡大で患者、隔離対象者が急増!


3日午前、韓国・保健福祉部は、MERS・コロナウイルスの感染患者が5人増え30人となったと発表。 患者数が急増し、自宅・機関での隔離対象者も計1364人となった。
 患者を含め、感染疑い者は3日午後12時半現在、398人。 また、隔離対象者のうち自宅隔離が1261人、機関隔離が103人だ。

 累積感染疑い者398人の中には、検査で29人(中国で確診となった患者1人を除く)が陽性反応が出て、残りの369人は陰性判定を受けた。 3日だけでも、追加された感染疑い者は、陽性5人(確診患者)、陰性133人を含む計138人規模だ。

                            ◇

(6月3日午前:現在、感染状況)

・ 感染者 : 30人(含む死亡者2人)
・ 感染の疑い : 398人
・ 隔離措置対象者 : 1364人 (自宅隔離が1261人、機関隔離が103人)


(感染拡大の推定・経路と経過)

(韓国・国内)
第一感染者(男性:68歳)
|  ・ 4月11日~5月3日にサウジアラビアなど中東の数ヶ国を訪問
|  ・ 5月11日 発症(症状が現れる)
↓  

5月12日~15日病院Aで受診
■病院A (受診) ・・・・・ 病気原因不明?    
|  ・ ●第一感染者 ➡ △二次感染者/看護師(女性:46歳)
↓  

5月15日~17日病院Bで再受診
■病院B (検査入院) ・・・・・ 病気原因不明?
|  ・ ●第一感染者 ➡ △二次感染者/他の入院患者・家族・看護師など20人以上
|  ・ 6月1日 二次感染者のうち2人死亡、MERSによる初めての死亡が確認される
|  ・ △二次感染者のうち一人 → 転院
|  ・ ▲三次感染者・二次感染した入院患者(男性)の見舞いに来ていた家族(息子)
|       ↓
↓     (中国へ出国)

5月17日病院Cで再受診
■病院C (受診)  ・・・・・ 病気原因不明?
|  ・ 第一感染者 ➡ △二次感染者/医師(男性:50歳)


5月17日病院Dで再受診
■病院D (受診)  ・・・・・ MERS感染の疑い
|  ・ MERS感染の疑いで、保健当局に遺伝子検査を依頼
|  ・ 5月20日 検査の結果、MERSと診断され隔離
↓  
第一感染者 ⇒ (6月3日現在、隔離治療中)


(中国へ拡大)
三次感染者

|  ・ ■病院Bで入院中の父親を見舞う ・・・ この時、三次感染したと思われる
|   (後日・5月29日 出張先・香港でMERSの感染が確認される)
↓  

5月19日病院を受診
■病院 (受診)
|  ・ 5月19日 発熱症状あり(病院より海外出張の自粛を促される)
↓  

5月26日 中国へ出国
|  ・ 6月26日 香港経由で広東省へ出張
|  ・ 6月27日 韓国政府がMERS感染の疑いを把握し、中国政府に通達
|  ・ 6月29日 中国政府がMERS感染の確認を発表
|  ・ 香港当局、19人を隔離、男性と接触した可能性のある旅行者27人経過観察
↓ 
三次感染者 ⇒ (6月3日現在、隔離治療中)


(国内へ拡大)
二次感染者
|  ・ 病院Bで入院中、第一感染者より感染
↓ 
(転院)
■病院E (入院)
|  ・ 転院先 △二次感染者 ➡ ▲三次感染者/2人 (6月2日感染確認)

(転院)
■病院F (入院)
|  ・ 転院先 △二次感染者 ➡ ▲三次感染者/1人 (6月3日感染確認)





( 2015.06.02 )

● 新型ウイルス・MERS(中東呼吸器症候群)が韓国で急速に拡大 


 MERS・コロナウイルスは、2012年にサウジアラビアで発見されたコロナウイルスの一種。 現時点ではまだはっきりとした治療法が確立されておらず、致死率は40%にのぼるとされています。

 韓国では5月20日に最初の感染が確認され、6月2日までに累計25人が感染、うち2人が死亡。 また中国では5月28日に、香港経由で入国した韓国人男性1人についてMERS感染が確認されている。

 韓国当局は2日、中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)の感染者2人が死亡した事を明らかにした。 MERSによる死者は韓国では初めて、新たに6人の感染が報告され、韓国・国内で5月20日に「MERS・コロナウイルス」の感染が最初に確認されて以来、感染者は合計25人、感染の疑いがある約790人が隔離措置となった。

 死亡した2人は先月、サウジアラビアとアラブ首長国連邦、バーレーンといった中東諸国を訪問後、MERSに感染し韓国に帰国した男性(68)と同じ病棟にいて、感染したと思われる。

 現在のところ、MERSへの感染が確認されている患者は25人に増え、2人が死亡する事態となっている。2次感染者と接触したことで発症した3次感染者も確認されており、韓国社会に懸念が広がっている。

 しかし、韓国国民安全処は、MERSの感染状況は深刻なレベルに至ってはおらず、国家の基準としては依然、“注意”の段階であるとの認識を示し、中央災難安全対策本部は設置しないとした。国民安全処の担当者は、「H1N1亜型(インフルエンザ)のときも、患者が300万人に達して初めて安全対策本部を設置した」と語った。

 また韓国・亜洲経済は、中東呼吸器症候群(MERS)の感染者が拡大していることについて、韓国当局者が「300万人が感染して、初めて緊急事態である」という趣旨の発言をしたとも報じた。

 韓国での中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)の感染者数増加を受けて、東アジアで「MERSコロナウイルス」のまん延に対する懸念が高まっている。


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● MERS(中東呼吸器症候群)について


1.MERSとは、

 MERSは、2012年9月にサウジアラビアで最初に確認されて以降、世界に広がっている。 一般的な風邪や重症急性呼吸器症候群(SARS)と同じコロナウイルス系統に属し、MERS患者の大半は中東で確認されていて、ラクダが同ウイルスの感染源の一つとも言われているが、確かな感染源は不明。

(症 状)
 発熱・せき・息切れ・関節痛・下痢などの消化器症状 など、一般的な風邪の症状と似ていて見分けがつかない。 ただし、感染しても症状が現れない人や、軽症の人もいるが、重症化し肺炎などを併発すると、死にいたることもある)

(潜伏期間)
  最大14日間程度

(治療法)
  予防ワクチンや完治のための有効な薬、確立された治療法はなく、対処療法のみ。)

(感染経路と予防)
 MERS・コロナウイルスの感染源や感染経路についてはまだ不明ですが、インフルエンザなどと同様、おもに飛沫感染(せき・たん など)や接触感染によって伝播するとされていて、できるだけ人混みを避け、マスクや手洗い・うがい・アルコール消毒などによる予防が有効とされている。


2.中東で発生し、世界的に拡大

(WHO資料による、2015年6月1日:現在)

・ 感染国 : 24か国 (サウジアラビア・トルコ・エジプト・米国・マレーシア・フランス・英国・など)
・ 感染者数 : 1154人 (含む死亡者数)
・ 死亡者数 : 434人 
・ 致死率  : 約4割