( 2014.03.22 )
● 国連人権理事会は、(福島原発事故)被ばく線量の日本の安全基準を疑問視!
◇健康調査徹底を強調
福島第1原発事故を巡る健康影響を調査した国連人権理事会の特別報告者、アナンド・グローバー氏を迎えたシンポジウムが21日、福島市の福島大で開かれた。追加被ばく線量について国が「年20ミリシーベルト以下は安全」としている点を批判し、グローバー氏は「1ミリシーベルト以上の安全性には議論があり、リスクがある前提で移住や健康調査の方針を住民合意で決定するべきだ」と訴えた。
基調講演で、グローバー氏は「100ミリシーベルト以下は危険性がないとは言えない」と説明し、低線量の被ばくでも健康影響が出る可能性があるという「しきい値なし」という考えが科学的知見であると主張した上で、「甲状腺以外の部位ががんになる可能性は否定できない」として、1ミリシーベルト以上の地域での健康調査を徹底することの必要性を強調した。
また、第1原発の元作業員への聞き取りを行い、東電の下請けの非正規労働者が100ミリシーベルトの被ばくをして失職し、長期的なモニタリングや健康調査が行われないケースがあると指摘。「インドでもないような悲惨な労働者が日本にいることが信じられず、こうした問題にも目を向けるべきだ」と指摘した。
グローバー氏はインド最高裁の首席弁護士で、2008年から人権理事会の特別報告者。12年11月に来日して原発事故の被害調査をした。
「原子爆弾」の唯一の被ばく国として、放射能被ばくには敏感であるはずの我が国の安全基準が、経済発展途上国の「インドでさえもありえないほど悲惨な労働条件で働かされている労働者がいるということが信じられない」と言わしめるほど、実態はもっと深刻で、過去の公害問題同様に、安全、安全と言い逃れ、実態調査・検証もせず問題先送りの責任逃れで、その場凌ぎの言い訳に全神経を費やす官僚主権国家に、この国の将来を託せるのだろうか。