(1) 公害とは、
「公害」という言葉の厳密な定義については、さまざまな意見があると思うが、要約すれば人間の社会活動( 産業活動や都市生活など )により、自然や生活環境の汚染、破壊によって直接的、間接的に生ずる健康障害、生活環境への侵害・被害などの現象であると言える。
その結果が、「公害病」と呼ばれる健康被害や、環境破壊による動・植物への重大な被害を及ぼす社会的災害である。 具体的な形態は、大気汚染( 悪臭なども含む )、水汚染、土壌汚染、騒音、振動、日照権侵害などにより、直接的な健康被害や生活環境の破壊のみならず、自然( 地形、動・植物とその生態系などを含む )、文化財の破壊などにまでおよぶと考える。
「公害大国日本」とも言われた過去において、「我が国の公害対策技術は、世界に誇れるもので、公害と言う言葉はもはや過去のもの」などと公言する政治家や、企業経営者がいる。
近年、産業界では、「環境にやさしい」とか、「環境によい」などと言った言葉を、盛んに使うようになった。 「環境にやさしい」などと言うと、その企業が、社会的に特別「何かとてもいいこと」をしている様に聞こえるが、なんのことはない、実は「公害対策をしています」と言っているようなもので、企業としては当たり前のことなのである。 「公害」と言う言葉にかわり、「環境破壊」と言う言葉が多く用いられるようになったが、その本質は変ることなく、さらにその原因( 発生源、汚染物質 )や被害は、今後ますます広範囲にわたり多様化する傾向にある。 | |||
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